JCJジャーナリスト講座① テレビ記者疑似体験

テレビ業界を目指す、約15名の大学生たちが集まった!
多くが就職活動中。近い将来同僚になるかもしれない・・・。戦友か?好敵手か?!
日比谷図書館のセミナールームには、絶妙な緊張感が漂っていた。
この講座は、日本ジャーナリスト会議が主催し令和メディア研究所(以下、令メ研)がコンテンツを提供する連携企画。
令メ研主宰の下村健一がアナウンサー時代に経験した、濃いぃ修羅場を追体験していく内容。

皆、数年後の新米ジャーナリストになりきって、いざ講座スタート!
ケース①初めてのインタビュー、日航ジャンボ墜落事故遺族に何を聞く?
ケース②ヘリ中継!暗闇に街灯が浮かんでいるのみ、どんな言葉で伝える?
ケース③熱気球エベレスト奥地で墜落、救急隊に運ばれる乗組員に30秒で何を聞く?
ケース④トリカブト毒殺事件の“疑惑の男”に、自宅でサシの取材。出されたお茶は飲むべきか?
ケース⑤国政選挙裏金授受の決定的映像、とぼける政党大幹部への効果的な質問は?

「番組のために社会があるんじゃない。社会のために番組があるんだ。」
そのことだけは絶対に忘れてはいけない、と下村は語りかける。
遺族を、傷ついた友人を、どんな風に報道すれば、世界を少しでもよい場所にできるだろう。ケース①、③の中で、柔和な下村がチラッと見せた凄まじいジャーナリスト道的覚悟を感じ、学生たちは身震いしているように見えた。少なくともTV局で働く令メ研メンバーの筆者は警策でバシッとやられた感覚だ。

取材や表現の《感度》を磨くことの重要性を気が付かせるのは、ケースの②だ。ヘリコプターから見える現場は真っ暗。街灯の丸い明りしか見えない。画面を見ている視聴者に「真っ暗です!」以外の何が伝えられるだろう。
ヒントは2つ。何が見えていないかを指摘する、見えているものの意味を指摘する。
「視聴者が画面を見りゃわかる事を言うのは、現場に行ってる意味ゼロだよ」と、下村が皆にマイクを向ける。さあ、あなただったら何と言う?

そしてクライマックスは、下村が政界の大物をじわじわと問い詰めた記者会見の追体験。はぐらかす権力者から、どうやって真実に近づく糸口を引き出すか。個人の技量だけでなく、記者同士のチームワークもとても重要なことが浮かび上がってきました。

「ワクワクしてきました!」と懇親会で目を輝かせてくれた学生たちと、より伝わり合う令和時代のジャーナリズムを共に創っていくぞ!と決意し、帰路につきました。
企画いただきました、JCJの須貝さん、貴重な機会をどうもありがとうございました。

来週は、「いきなり役立つ就活対策。自己PRエントリー動画、当落のポイント」を開催します!どうぞお楽しみに♪