この研究所について

3タイプの学びの場

A:トレーニング
頭と心の“体育の授業”

「論」より実践。明日から本当に記事の書き方が、インタビューの訊き方が、リポートの話し方が、動画の撮り方が変わるような、トレーニングを積もう。例えばーーー

*教材は、自分自身。自作の発表済みのリポート・記事・インタビュー等を持ち寄ったり、その場で実演したりして、「どうすればより良くなるか」を徹底分析しよう。

*注目報道番組の仕掛け人、取材する人・される人、メディアを賑わす旬なキーパーソン等と、下村の対談。それを耳学問で終わらせず、すぐさま記事にしてネット発信してみよう。

B:ケース・スタディ
様々な実例を題材に“疑似体験”

リアルな取材現場で、何を見、聞き、感じ、発見し、引き出し、描き、映し、伝えるのか。

先輩達の生の成功・失敗体験を共有し、「自分だったらその場でどうするか」を考えぬこう。

C:受け手との対話
発信側と受信側の“共振”

渾身の記事、リポート。それを作った記者やディレクター、取材対象者が、読者・視聴者と一緒に語ることで、発見に満ちた学び合いをしよう。

主宰メッセージ

そうか、新しい時代が始まるのか。ならばせっかくだから、気分一新するか。ーーー令和時代の幕開け、世間には何となく、そんな前向きなムードが漂った。私は、やや意外な程のそのポジティブ感が“三日坊主”にならないように、研究所の名前に「令和」を敢えて刻みつけることにした。

今回とは対照的に、平成時代は非常にネガティブな「歌舞音曲の自粛」ムードに包まれて始まった。昭和天皇の喪に服すべき時に、賑やかに楽しむことなど不謹慎! そんな相互監視の緊張感の中で、世間もメディアも、華やかなイベント、番組、CMを次々に自粛し、息を殺して空気を読み合った。

この“初めの一歩”で方向付けられたかのように、その後30年余の平成メディアは、徐々に元気・勇気・覇気を失い、自ら自由を手放し、それに伴って輝きや信頼や誇りも褪せていった。テレビ・新聞雑誌の退潮と入れ替わり台頭してきたネットメディアも、早くも問題が続発している。

このままでいいのか? 令和の世でも、この国のメディアはそんな傾向を引き継いで、更に自壊を進めていくのか? せっかく新時代というポジティブな気分にとにかくなったのだから、ここでもう一度、私たち皆の手でメディアの再生を図ることはできないか?

取材・表現の《感度》を、一から磨き直す。フェイクに負けぬ《信頼》を、取り戻す。たやすく揺るがぬ《背骨》を、入れ直す。観念論より切磋琢磨で、キレイ事より本音ベースで、内輪(同業者)だけでなく受け手(視聴者・読者・ネットユーザー)の目線も入れて。そんな“作業場”の一つになることが、当研究所の目的である。

対象は、若手・中堅メディア人。主宰・下村のフィールドだった映像分野(テレビもネット動画も)が中心とはなるが、上記の感度や信頼や背骨は、文字分野にも殆ど共通する話だ。紙媒体記者も、ネットのコンテンツ・ライターも、共に学び合おう。

「令・和」を「命令・同調」(まさに同調圧力)の時代にするか、「佳き・融和」(相互理解)の時代にするかは、メディアという道具の活かし方次第。―――決めるのは、私たち自身だ。

テーマのご要望

「このテーマで学びたい!」というご要望にも応じながら、勉強会等を随時(当研究所単独で/または他団体と連携して)開催します。